ゴールドのジュエリーを見ていると、「K18」や「K14」などと表示されていることがあります。これらは、何を意味しているのでしょうか。それは、ジュエリーにとって重要な要素の1つ「品位」を表しています。このコラムでは、ジュエリーを選ぶ際に参考になるまめ知識をお届けします。
ジュエリーで扱うゴールドの多くが合金であるなら、その品位(含有率・純度)が重要になります。ゴールドの品位は昔からの商習慣では24分率で表現され、単位はカラット(米:karat、英:carat、略号:K、Kt)です。つまりK18は「ゴールドの品位(含有率)が、18/24(=75%)」という意味です。Kの後の数字が小さくなるほど品位は下がり、K10では10/24=41.6%と50%を切る値になります。
・ K18は「18金」と呼ばれることもありますが、Kはカラットを示し「金」の頭文字ではありません。
・ 日本ではK18と表記されることがほとんどですが、海外では18Kと表記することが多いようです。
海外製のジュエリーで「Au750」などの表示を見た方もいらっしゃると思います。Auは金の元素記号、750の単位は‰(1000分率)で、金の含有率75%、つまりK18と同じ意味です。貴金属の品位は1000分率(‰ パーミル)で表示することになっており(ISO規格やJIS規格)、プラチナもシルバーも1000分率で表示されます。しかしゴールドだけは1000分率表示の他に、商習慣を考慮してカラット表示も許されています(日本ジュエリー協会の「ジュエリー及び貴金属製品の素材等の表示規定」)。この点からも、ゴールドが昔から特別な存在であったことが分かります。
・ プラチナの加工法の基礎が確立したのは18世紀後半です。
K18は、ゴールドの含有率が75%であることを示すのならば、残りの25%(割り金)には何を使っているのでしょうか。割り金はシルバーと銅であるケースが多いのですが、他の金属を使用するケースもあります。割り金を変えることによって合金の性質も変わりますが、最も分かりやすいのは「色」の変化でしょう。純粋なゴールドの色はまさにゴールド色で、K24にはホワイトゴールドもピンクゴールドも存在しません。K18などでイエローゴールド以外にやホワイトゴールドやピンクゴールドが存在するのは、割り金で色を調整しているからです。次回のコラムでは、カラーゴールドについてお話ししたいと思います。
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